これは異暦77年頃にあったかもしれないし、なかったかもしれない物語。
「何故…どうして…?」
英雄機関で活動するヨツキの元に、衝撃的なニュースが飛び込んできた。
…自身の家族とも呼べる親しき旅の集団が、VICEの襲撃によって壊滅したというものだ。
かつて一緒に旅をして、今はテレビ業界にいるテールユと共に悲惨な現場に訪れた。
「…なんとも惨たらしい。」
「…。」
「…残念ながら生存者は。」
「…。」
「えっ?!なんですって!…そうですか、かろうじで!」
「…。」
「…ヨツキさん!リアさんが…なんとか一命を取り留めたみたいです!…意識は戻っていませんが。」
何を聞かされても、ヨツキは心ここにあらずな状態であった。我に返ったのは、この襲撃で唯一の生き残りとなった赤い機人の男リアの病室の前にいた時だ。
衝撃、否定、悲嘆、無力感、後悔、怒り…ありとあらゆる感情が押し寄せてきた。
「あぁ…これが…絶望。」
感情が追いかけてくる。そして自分を追い越していく。…溢れ出る感情に追いつくことができない。
…取り残されたのは…復讐心。
「許さない、許さない…絶対にユルサナイ。」
こうしてヨツキという男は、ウスイ・キリヤという名を騙り、VICEへの潜入を開始した。全てはVICEを滅ぼし復讐するために…。
序
EP:PARALLEL Might makes Right 序
破
EP:PARALLEL Might makes Right 破
急
EP:PARALLEL Might makes Right 急
SIN
EP:PARALLEL Might makes Right SIN
「愚かな夜月…。全て無意味であると言うのに…実に憐れだ。」